この度、にしのクリニックで禁煙外来がスタートしました。
以前よりたばこによる健康被害が受動喫煙(自分は吸っていないが近くにいる人が吸うたばこの煙を吸ってしま う事)も含め話題になっています。
条件を満たされている方は保険適応が可能ですので、ぜひ一度ご相談ください。
1 たばこの害と保険適応
喫煙によりリスクが高まる病気として、脳卒中、心筋梗塞、白内障、糖尿病、メタボリックシンドローム、胃潰瘍、 骨粗しょう症、骨折、慢性閉塞性肺疾患、肺炎、妊娠合併症、不妊、各種がん(閉経前乳がんも)などがあります。 また、皮膚の老化(ビタミンCの吸収抑制と消費により肌荒れ、シミ、シワ、白髪)、口臭、歯周病なども起こり やすくなります。
保険適応の条件
- TDS(Tobacco Dependence Screener)―ニコチン依存症を判定するテストで 10 問中 5 問 以上該当する
- ブリンクマン指数(1 日の平均喫煙本数 x 喫煙年数)が 200 以上(35 歳未満はこれに該 当しなくてもよい。また、これに該当しなくても文書で禁煙治療に同意すれば治療可能)
- ただちに禁煙を始めたいと思っている
- 禁煙治療を受けることを文書で同意している
2 治療内容と副作用
チャンピックスという錠剤を使用します。 患者様には初診、2週間後、4週間後、8週間後、12週間後の計5回の外来受診をお願いしています。 禁煙治療終了から 9 か月後のアンケート調査で 12 週間後の最後の外来受診まで来た方の禁煙成功率は 49%と一 番高くなっていました。 一度の禁煙治療で成功しなくても前回治療開始から 1 年が経過すると再度禁煙治療を行うことができます。禁煙 に成功した人の多くは、3~4回のチャレンジをしています。
3 禁煙成功のポイント
禁煙するには強い意思が必要です。 しかしどうしてもたばこを吸いたくなる時が出て来ますので、どう対処するかが分かれ道になります。 また、禁煙すると平均して体重は 2~ 3 ㎏増えます。これは薬の副作用ではなく、ニコチンの作用(血糖上昇や 消化管機能低下による食欲抑制。基礎代謝の増加)が無くなることが主な原因です。
4 禁煙のメリットと受動喫煙
百害あって一利なしといわれているたばこですが、禁煙により得られるメリットは計り知れません。 ご自身だけでなく、周りへも悪影響を及ぼすのは周知の事実です。 大切なご家族をたばこの害から守るために、数値で分かりやすくまとめました。